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2013/07/12

これまでのお料理写真まとめ その2

最後にこのネタで記事を書いたのがいつだったのか思い出せないぐらい久しぶりなのでいっちょここらで第二弾をやります。果たしてレベルは上がったのか・・・いや上がってない間違いなくw

ものすごく不健康に見える人参と玉ねぎを醤油で炒めた野菜炒め。ステーキと一緒に食べました。これはうまかった。

かなり良い感じに見えるある日の朝食。それもそのはず、目玉焼き以外全て冷凍&インスタントだからな!!

ある日街をブラブラしていて中国人経営のスーパーを覗いてみたところ・・・。
なんとゴーヤーが!!!オーストラリアでゴーヤーが手に入るなんて全く思っていなかった。衝撃。そしてこの時初めてゴーヤーの英語がビターメロンということを知る。ウリ科の作物はみんなメロンなのね。ちなみにこの日のゴーヤーの値段は1キロ530円ほど。
当然うちなーんちゅの俺としてはゴーヤーチャンプルーを作るしかない!
この日は「ママ・・・」と涙を流しながら夕食を過ごしたとか過ごさなかったとか。ゴーヤーチャンプルーは誰でもできるお手軽料理なので何回かつくりました。


某寿司屋でバイト経験を積んだおかげで一番初歩的な巻き寿司が巻けるようになった!アボカドとツナの組み合わせ。仕込みが大変だが味は最高。しかし自宅の包丁がなまくら過ぎてカットすると見た目が台無しに・・・。最近台湾人の友人一同に振舞ったら喜んで食べてくれた。寿司はどこの国の人にもウケる鉄板料理なので仲良くなるための武器として作り方を知っておくとかなり役立ちますね。

ある日の夕食。レパートリーが全く無いことが一目でわかるこの組み合わせ(使い回し)。

これじゃ駄目だ!と新しい料理に挑戦した結果できたのがこれ。ネットで見つけた「丸ごとたまねぎのチキンスープ煮」なるものに挑戦したら予想以上にマズイ仕上がりに。めんどくさくなって途中からテキトーにやった記憶が。料理難しいよ・・・。

クリスマスにはバイト先から5キロもの巨大な生ハムをいただいた。カットするのが大変だったがかなりうまかった。

またまた酷い見た目の夕食。一時期ブロッコリーにハマっていた。

白菜ともやしを使った野菜炒め。お肉が入っているとお腹がそこそこ膨れて助かる。野菜だけだと全然腹の足しにならないw料理をすると食材名のボキャブラリーを自然に獲得できるのがいい。
しかしオーストラリアは野菜の値段も結構高い。もやしは高すぎて滅多に買わない。もやし炒め好きなのに・・・。

午後のおやつ。ビールとコーヒーと炭酸が飲みたかったので同時に飲んでいた。

昔から夕食を用意するのが面倒な時はお菓子を代わりにすることがよくある。オーストラリアにも美味しいお菓子がいくつかあって助かる。

こんなに美味しそうに見えるカレーも画像修正を解除すればここまでグレードダウン!
カレーは何回もチャレンジしているんだけどなー。なかなかうまくならん!どうも水っぽくなるんだよな・・・。

チャーハンにも挑戦しましたよ。実際に自分でご飯を炒めてみるとパラパラにするのがすごく難しい。どうしても硬くなってご飯同士が固まってしまう。中華料理店のチャーハンマジすげえ。

見た目は酷いものの個人的には大満足な結果のオムライス。初挑戦。
ちなみにこのオムライスにこんな反応をいただきました。



料理ができる男性への女性の声がここまで黄色いものだとは知らなかった!これはもう頑張るしかない!!うおおおおおおお!!!

次回をお楽しみに!w

2013/07/11

オーストラリアの小ネタ色々

今日はオーストラリアで気付いた日常のカルチャーショックを色々紹介。

1. ギフトカードの種類が多い

ギフトカードと言えば日本ではiTunesカードと、あとプレステやWiiのネット対戦を利用するためのカードしか見たことがないのだけど、こっちでは他にも種類がたくさんある。映画館のカードや音楽視聴サービスの課金カード、トイザらスのカードもあった。Facebookのカードなんてのもあるのね。

2. ホットスパーがある
セブンイレブンはあちこちに沢山あるのだけど、まさかホットスパーもあるなんて知らなかった。日本では都市部ではなく地方で展開されているこのコンビニ。上京して大学生になるまでは沖縄にしか思っていた。日本では確か数年前にココスという名前に変わっていたと思うのだけど。まさかオーストラリアで見ることになるとは・・・。心底驚いたので写真に撮っていた。

3. 警察と市民の仲がいい
日本では警官が市民と肩を並べて雑談をしながら歩くなんて絶対に見ないですね。いかにも海外っぽい光景。実はこの時は昼休み中だったのだけど、あまりに興味を惹かれたので食事を忘れて20分ぐらい尾行して観察してしまいました。日本の警察もこれぐらい市民に寄り添ってもいいのでは。

4. 洗剤の容器にジュースが入っている

日本では洗濯用洗剤や柔軟剤にしか使われないこの形状のボトル。海外では普通にジュースにも使われてたりします。ちなみにこれは濃縮ジュースで水に薄めて飲むタイプ。最初これは見た時はこの色とこの容器の形のせいで飲む気がしなかった・・・がそれも今は昔。ジュースおいしー。

5. コーラの種類が多い
やたらと種類の多いコーラ。ペプシだけでも4種類ぐらい。コカ・コーラも3種類ぐらい?その他諸々。日本のイオン系列のトップバリュのように、オーストラリアのスーパーもプライベートブランド(自社ブランド)を展開している。右写真の右のコーラは安い。1.5リットル90円を切っている。まぁ僕はコカ・コーラ以外は認めませんが(キリッ

6. マックのソフトクリームが30円
少し前に値下がりして30セント(大体30円)に。ただしサイズは日本の半分ぐらい。100円無くてもマックに行こう!

こんな感じかな!また何かあったら第二弾をやります。

2013/07/08

ブリスベンの信号変わるの早すぎワロタ

ブリスベンの一部の歩行者用信号機は、青から赤に変わるのがすげー早い。住んでいた家の近くの信号機があまりにも早く赤になるので、思わず動画に撮ったぐらい。早速その映像をご覧いただこう。
赤になるのが早い信号機なら日本にもあるのだが、ブリスベンは交通事故防止に結構な力を入れているようで、これで「点滅してから渡り始めるのは違反だぞ!」と注意を呼びかけているのだからちょっと笑える。 街のど真ん中にこんなおっきな広告があったり。
こんな広告貼るぐらいならもうちょっと青の時間を長くしてくれよ・・・とツッコみたくなる。 滞在3ヶ月目ぐらいからはこんな掲示を見かけるようになり、一部の交差点ではカウントダウンタイマーが設置されるようになった。
確か日本の一部の都市にあったような。 設置された当時はこんなニュースが。
動画では市長が「サンフランシスコでは歩行者の交通事故が50%も減ったからブリスベンでも効果があるはずだ!2012年の交通事故予防策の一つとしてやってみるぜ!」と息巻いている。一ヶ月の試験導入で効果が確認できれば100万ドルを投入してブリスベン全域に導入する・・・という内容のニュースなのだけど、この直後にブリスベンを離れたので今どうなってるのかは不明。 これだけ見ればブリスベンは結構本気で交通事故防止に尽くしているように見えるのだけど、そこは怠け者なオーストラリア人。一ヶ月の試験導入期間を過ぎても普通にタイマーが稼働していたwよく分からんwwしかしこのタイマー、シドニーでは効果が無かったそうな。 ともあれ、自治体がインフラ整備に力を入れているのはいいことですね。実際、ブリスベンは人が多いのにかなり綺麗で快適。ゴミのポイ捨てなんて全くといっていいほど見たことがないしね。タバコの吸殻とか皆無(ポイ捨てには罰金が科される。それも結構な額。)日本より綺麗なんじゃないかな。

2013/07/06

オーストラリアのワーホリメーカーに役立つ求人サイト一覧


忘備録も兼ねてバックパッカーに役立ちそうな求人サイトを列挙。

オーストラリアにワーホリで来るバックパッカーのほとんどが、都会に定住して働くシティジョブ系か農場で短期間働くファームジョブのどちらかを求めて行動するはずなので、大雑把にこの二つに分けてサイトを紹介。
どちらの求人も掲載されているサイトはファームジョブの欄に列挙。

シティジョブ系

1. Career One



2. Job Seeker
http://www.jobseeker.com.au/


3. Seek
http://www.seek.com.au/



4. SimplyHired


5. My Career
http://mycareer.com.au/
農業の募集は無いのでシティジョブなど定職に就きたい人向け。



6. WESTjobs
http://westjobs.com.au/jobseeker/
WAでの求人情報に特化したサイト。マイニング、アルバイト求人の情報があるものの農業関連は無さそう。



7. Go Workabout
http://goworkabout.com/
WAの求人サイト。掲載件数は5,6件程度で、バー・パブスタッフや食肉関係の求人がメイン。






ファームジョブ系



1. Gumtree
http://www.gumtree.com.au/
恐らく誰でも知っているサイト。求人サイトとは呼べないか。サイト利用者個人が不要なものを出品したり募集できるサイト。オークションに似ていて、興味を持った人は掲載主に直接連絡を取るシステム。僕はここでシェアハウスを見つけました。


2.Travellers At Work
http://www.taw.com.au/
シティジョブ、ファームジョブ両方掲載件数の多いサイト。



3. Monster
http://bestjobs.careerone.com.au/
Career One系列のサイト。


4. Aussijobs
http://www.aussijobs.com.au/
サイト上には求人情報は掲載されていない。最初に履歴書をサイト掲載のアドレス宛に送付して求人情報を自身で問い合わせる必要アリ。


5. The Job Shop
http://www.thejobshop.com.au/
WAの農業・シティジョブ情報に特化したサイト。WAへの移動に興味があるなら一度はチェック。








6. WorkStay
http://workstay.com.au/
各地域の主要作物と高収穫期が掲載されているので便利。


7. Harvest Trail
http://jobsearch.gov.au/harvesttrail/
政府主導のサイト。





8. Regional Labour Hire
http://www.rlh.com.au/
WA地域の求人に特化したサイト。掲載求人はいつも2,3件しかないものの、雇用条件は良い物が揃っている印象。農業メイン。こまめにチェックすると良いかも。


9. Farm Work Australia
http://www.farmworkaustralia.com/
QLD、NSW、VIC、TAZに特化した農家情報サイト。

10. FARMWORK.TV
http://www.farmwork.tv/
画面上部「Find Harvest Job」から求人情報をチェック。掲載件数は少ない。


11. Jobs In Mining
http://www.entrylevelminingjob.com.au/
マイニング産業に特化した求人サイト。ただしエンジニアや現場監督など上級職の募集しか掲載されていないのでワーホリメーカーがここから仕事を見つけるのは難しいかも。

12. Backpacker Job Board
http://www.backpackerjobboard.com.au/
オーストラリア全域の主要都市を中心にひと通りカバーした求人サイト。求人内容も農業からホスピタリティ系まで色々ある様子。レイアウトが見づらく検索機能が無いのが難点。

13. Byron Employment
http://employment.byron.com.au/
ほぼ全産業を網羅。ただ個別の求人の詳細があまり載っていない。


日本人ならここも見とけってサイト

ファームジョブもたまにあるけど、割合としては居酒屋などのシティジョブの仕事が圧倒的に多い印象。日本人向けの求人なので手っ取り早く仕事を探すには良いかも。日本食レストランなどでの仕事は時給が安いだとかオーストラリアでわざわざ日本語環境で働く意味はあるのか?など色々議論もあるのでよく考えたほうが良いですね。とりあえずチェックしておいて損はないです。比較的、こういった日本語求人サイトの求人はQLDやNSWなど東海岸に集中しています。WAの求人が多い日本語求人サイトがあったら教えて下さい。

1. チアーズ
http://www.cheers.com.au/
画面上部「求人」から求人情報をチェック。



2. SUNQUEENSLAND http://www.sunqld.com/
画面下部の「Japanese」から日本語メニューへ。英語、中国語がある程度理解できる人はそれぞれの言語での求人情報もチェックするべし。

3. JAMS.TV http://jams.tv/
上部メニューの「クラシファイド」から求人へ。NSW、QLDを中心にオーストラリア全域の求人が載っています。

4. 日豪プレス http://nichigopress.jp/
上部「求人」から。僕はここでブリスベン滞在時に高時給のバイトを見つけました。




知ってるところは全部列挙したかな。オススメのサイトがあったら教えてくれ~。

2013/07/04

台湾人が異常に優しいんですが一体何なんでしょうかこれは

ここ最近台湾人と接する機会が多いのだけど、彼らはみんな超フレンドリー。フレンドリー過ぎて驚きます。
何か裏があるんじゃないの?と思ってしまうぐらい。今日はそんな台湾人のナイスっぷりを紹介。

出会って二日目なのにこんな書き置きを残してくれました。優しいですね。ホロリ。

別れの際にはわざわざ手紙をくれた。読めねえええええ。


あと、この動画を見て台湾人が好きになりました。

台湾人は親日・・・という話は日本でもよく聞くけど、実際に接してみるとやっぱりそうなのかなーと感じる。向こうでは日本語オンリーのテレビチャンネルがいくつかあって、ちびまる子ちゃんやら名探偵コナンやらを放送してるみたい。日本の商品も沢山ある様子。少年ジャンプもあるんだって。
なぜか「宝島少年」になっている

これは台湾人だけでなく、香港人、そして中国本土出身の人達にも共通して見られることなのだけど、彼ら中華系民族はみな友情に厚い。滞在先のホステルで彼らの夕食を観察していると、毎晩家族のようにみんなで集まって楽しそうに食卓を囲んでいて、観察した限りでは、一人で食事を摂ることを好む人は彼らの中には見たことがない。少子化によって核家族化した社会で孤食をして育つことの多い日本人との違いがよく見える。

表面的には中華系民族のこの情の厚さは素晴らしいなーと思う一方で、日本よりコミュニティ内の同調圧力が強いのではないかとも思う。これは完全な憶測でしかないのだけど、孤食で育つ日本人は個人主義的なふるまいに対して比較的寛容なのではないかと思う。一人で食事を摂っている自分が他人から悪く思われていないかを過度に気にする「ランチメイト症候群」なんて言葉があるけど、それはあくまで望まずに孤立してしまった側が帰属意識を求めるパターンで、自ら孤立することを能動的に選んだ人に対して「あいつは一人で飯を食って一体何なんだ」と文句をいう人の話は聞いたことがない。もちろん、日本にも「出る杭は打たれる」だとか、「空気を読む」と言った風にグループに所属しない個人を叩くような全体主義重視の価値観はあるのだけど、少なくとも食事ごときで個人を非難することはないと思う。じゃあ台湾人、香港人、あるいは中国本土の人がそういう真似をしているのを見たことがあるのか?と聞かれるとそれもないんだけど。じゃあ何なんだよ、と言うと、そういうほんの僅かな差でしかないのかもしれないけど、個人主義に対する寛容性は、比較的日本人のほうが大きく、彼ら中華系民族の社会では、日本よりは「空気を読め」感、いわゆるピア・プレッシャーが強いのではないか・・・ということを、彼らの食事の風景から垣間見える帰属意識を観察していて感じた、ということ。

このことを友人に話したところ、台湾や香港、中国は、実社会はどうあれ、個々人の意識レベルについてはまだポストモダン社会に到達していないのではないか?と意見をくれた。

東浩紀は、ポストモダン社会についてこう述べている。
近代社会は、インフラと価値観の統合を理想とした。たとえば、日本国家に属する人間は、日本人とし ての文化や規範意識を身につけるべきものだとされてきた。それに対して、ポストモダン社会は、誰もが利用可能な必要最低限の共通サービスの上に、市民それ ぞれが自分の好みで選べる多様なコミュニティ・サービスが乗る、という二層構造を理想としている。日本人だからといって、特定のライフスタイルを強制され ることはない。

もし仮に、台湾や香港、中国の社会に生きる人々が、友人の言う通り、個人レベルにおいて依然としてポストモダン的思想に到達できていないとするならば、伝統的、大家族的なコミュニティへの帰属を重視するという価値観は、全体性を重視するモダン社会的思想と一致するし、その帰結として、日本社会よりもピア・プレッシャーが強いだろうという俺の予想も当たらずといえども遠からず、と言えるのではないだろうか。まぁここらへんは完全なる憶測なのであまり深くツッコまないでいただきたいのだがw

ともあれ、彼らの人懐っこさには素直に驚かされるし、なんだか高校ノリっぽいような彼らの性格に感動を覚えましたとさ。たくさん台湾人の友人ができたし、いつか台湾に行かないとなー。



タイミングよくこんな記事を発見したので紹介。これは見たい。

『台湾アイデンティティー』監督に訊く、台湾の「日本語世代」と考える日台関係
http://sankei.jp.msn.com/wired/news/130702/wir13070211140000-n1.htm

2013/07/02

絶対に働きたくないでござる!なオージー社会


オーストラリアでカルチャーショックを受けることの一つに、現地で暮らす人々の仕事に対する価値観がある。基本的に、みんな仕事が嫌いだ。仕事をしないで過ごせたらいいなーと思っている節がある。そんな感覚で仕事をしているもんだから、外食をすると、「こいつありえねー・・・!」と店員のサービス(接客)の質の酷さに唖然とすることが何回もある。たとえば、この写真。

ブリスベンのマクドナルドでセットメニューを注文した時のことだが、渡されたドリンクはカップ全体がびしょ濡れ。これにはなかなか驚いたwこれを手に持って飲めと申すかお主・・・!と驚き店員の顔を見るが、気にも留めない様子。表情に一点の曇もないので、恐らくこれが普通なんだろう。他にも、某インド系レストランのカウンターで、インド人店員の発音が全く聞き取れず4,5回ぐらい聞き返したら思いっきりため息をされたこともある。さすがの俺もこれにはマジギレのあまり「マネージャーを呼べ!」とクレームしそうになりました。やらんかったけど(やれよ)。他にも、お冷を頼むとテーブルの上にドンッと音をたてて置いたり。けれど、店員は怒っているわけでもなく、むしろ笑顔である。日本人にとって、オーストラリアでのこうした雑なサービスは細かい部分に至るまでよく目につくことだろう。逆に、日本のファミレスやレストランで自分がこんな接客をしようものなら、間違いなく上司やマネージャーに注意される。

欧米圏の出身の人々が観察するとまた違う感想を抱くのかもしれないが、オーストラリア人を怠け者だと思っているアジア人は多い。日本人にとっては、上で例を挙げたようにオーストラリアの接客の質は酷く、それが鏡像となって日本の接客レベルの高さに気づかされるきっかけになる。海外での生活を経験したことがあまりない日本人にとっては、日本での接客が「普通」であるからこそ、いざ海外に出てみた時に受ける接客は耐え難い洗礼という風に映るのではないだろうか。

彼らをよく観察してみるとわかるのだが、これはただ単純に接客の質が悪いという話ではなく、もっと基本的な労働観に関わっている。何が言いたいかというと、オーストラリアには仕事なんてどうでもいいと思っている人が多いということである。日本人ほど仕事に真剣に臨んでいないし、日本人ほど責任感もない。彼らにとって仕事とは、「金を稼ぐために、定められた時間、規定の職務を果たさなければならない」程度の認識であり、それ以上でもそれ以下でもない。だから、給料さえ発生していれば、接客態度の改善や業務の効率化などというものはやる必要のない作業であり、極端に言えばエネルギーの無駄遣いでしかないのだ。日本人のように自ら進んで改善に努めるなんてことはありえない。そんな人達が仕事をしているのだから、当然、接客も雑になるのである。オーストラリアにやってきて長年住んでいる移民や長期滞在者たちも、彼らのこうした労働観に浸り、次第に溶けこんでいくのだろう。

・・・と、オーストラリア社会の労働観を悪く書いたが、別にオーストラリア社会を貶して自国の素晴らしさを説くのがこの記事の目的ではない。言いたいことはむしろ真逆だ。個人的には、このオーストラリアのテキトーな接客は嫌いではない。というよりも、「日本もこんな感じだったらいいのに・・・」と思うぐらいだ。

というのも、既に説明した通り、オーストラリアで働くほとんどの人が仕事はどうでもいいと思っているので、客も大して店員に期待していないからだ。日本のように店員が気を利かせるのを黙って期待するのではなく、何か特別な配慮がほしい場合、自分からガンガン店員に頼んでくる客が多い。恐らく、「安かろう悪かろう」の観念が接客に対して広く一般に共有されているからではないか。上に挙げた雑な接客例も、高級レストランであれば起こることは絶対に無いだろう。

一方で、日本ではファーストフードからファミレス、居酒屋に至るどこに行ってもある程度質の高い接客が受けられる。標準的な接客レベルが高い。これが逆に、些細なことでもクレームをつけたり、無茶な要求をしてくる悪質な客を生み出す原因になっているのではないだろうか、と思う。「質の高いサービスが受けたければそれに見合った対価を支払わなければいけない」という消費者意識が日本人には希薄であるような気がする。

消費者にとって、どこに行ってもそれなりにレベルの高い接客が受けられる日本はありがたく、素晴らしい環境だ。しかし逆に、サービス提供者側の立場になり実際に自分が接客をしてみると、「なんでこんなことでいちいち文句を言ってくるんだよ・・・」、「何だこいつの要求は・・・!」と、横柄とも言える客の態度にうんざりさせられることは誰にもあるはずだ。こうした客の多くは無意識的に「お客様は神様」という考えに基づいて動いている。このような客が生まれ増長する原因には二つあるのではないか。

一つは、消費者を大事にするあまり積極的姿勢を超えて滅私奉公になりがちな日本人的サービス。消費者に要求する対価に対してサービス過剰であることが多いということだ。

そしてもう一つが、「客とのトラブルを生みたくない」という消極的な接客姿勢。こちらから積極的にあらゆる気を配り客の不自由の排除に努める一方で、トラブルを恐れるあまり客の横暴な要求にさえもハイハイと返答し、無理をしてでも応えようとする。

日本人(あるいは日本企業)のこの二つの労働観が「お客様は神様です」の上にあぐらをかいた悪質な客を生み出す根本原因であり、「サービス(接客)に対する対価」という概念が日本の消費者に浸透しにくい原因になっている。結果、「お客様は神様です」の概念が消費者側に内面化し、「俺達は神様なんだ」と思わせてしまうことになるのである。ファーストフード店に高級レストラン並のサービスを求めるのはおかしいとは思わないだろうか?多くの日本人はそう思わないのである。多くの人々は「払った金額」が受けられるサービスの質を決めるのではなく、「金を払ったかどうか」だけが最高のサービスを受ける権利を決定すると思っているのである。そうした客の要求に対してノーと言えない日本人は、結果自らの首を締めることになるのである。目に見えない「サービス(接客)」に対しても「安かろう悪かろう」の概念が消費者一般に浸透するようになれば、サービス提供者側の肉体的、精神的、そして時間的負担は大きく改善されるのではないだろうか。そのようなことを、マクドナルドで貰ったあのびしょ濡れのカップと店員の笑顔を見ながら考えさせられたのである。

・・・もうね、オーストラリア人の怠け者っぷりにはビビりますよ。東海岸のクイーンズランド州なんてね、日曜日と祝日は時給2倍って法律で定められてるんですよ。3回ぐらい日曜日に働いたことがあるけど、時給4千円超でしたよその時は。「本来休むべきである日曜祝日に働かせるのだから、これぐらい貰う(支払う)のが当然だ」という考えがあるわけです。これだけでもどれだけみんなが仕事したくないかがわかるはず。普段も、勤務時間が終わったら疾風のごとく消えます。日本人みたいにダラダラ残ったりしません。

でも、繰り返しになるけど、これはあくまで日本人から見たら怠け者に見えるというだけで、俺は決して悪いことだとは思わない。それだけ、彼らは自分の時間を大切に考えているということだからです。仕事よりも自分のプレイベートや友人・家族との時間を重視するのが彼らの人生にとって当たり前だということです。幸せな生き方だとは思いませんか?


もう少し、日本人は手を抜いて仕事をしてもいいんじゃないだろうか。勤勉・真面目は日本人の美徳だけど、今の日本社会では多くの人々が鬱積した不満を抱えながら仕事をしている。テキトーにやる程度が世界的には標準レベルなんじゃないの?と思うのであった。

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