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2021/11/20

「通訳の仕事 始め方・続け方」を献本いただきました

 JACI(日本会議通訳者協会)から「通訳の仕事 始め方・続け方」を献本いただきました!



詳しい感想はAmazonに投稿しようと思いますが、通訳になりたいと学習中の方だけでなく、私のような駆け出しの通訳にとっても参考になる内容です。改めて、この場でお礼申し上げます。ありがとうございます。

「通訳になるためにはどうすれば良いか?」という内容の記事や書籍はこれまでにも色々と出ていると思いますが、通訳になった後に継続的に仕事を続けていくための仕事の増やし方やキャリア形成について現役のプロの目線からアドバイスされたものはそこまで多く出ていなかったのではないかと思います。

私自身、現在通訳としてお仕事できているものの、ここまで来れたのは本当に幸運が積み重なった結果だと思っているので、私よりずっと経験豊富なプロの方が実名で体験を語ってくださっているのは今後の自分の処し方を考える上で非常に参考になります。2021年の終わりが近づく中で、いただいた本を読みながら今後のキャリアについて考えてみようと思います。



※余談ですが、「献本いただく」という表現は誤りで、正しくは「恵贈」という意見があるようです。一方で、検索してみると「献本いただく」の表現は「恵贈」以上にかなり一般的に使われているようでした。悩んだ結果「献本いただく」をタイトルに採用しました。

2021/10/03

スパルタンレースに参加してきました

先月、9月18日(土)に通訳の恩師と先輩と共に新潟の越後湯沢で開催されたスパルタンレースに参加してきました。

スパルタンレースとは古代ギリシャにかつて存在し圧倒的な武力を誇ったスパルタ人にちなんだ競技で、一言で説明すると、様々な障害物をクリアしながらゴールを目指すマラソン。精神と肉体の限界が試される競技です。スパルタンレースは世界中で開催されていて、2017年に初上陸して以来、日本でも各地で開催されています。元々その名前は知っていて、いつか参加してみたいな〜と学生の頃からぼんやり考えていたところ、8月ごろにたまたまマイクさんがTwitterで通訳仲間の参加者を募集していたのを発見、ノリで参加表明をしたのでした。後に死ぬほど辛い思いをすることなど、この時は想像だにできませんでした・・・。

海外の過去のイベントの様子。一部障害物が違うものの、大体同じ。

スパルタンレースは5km、10km、20kmの3つのコースがあり、我々は仲間との協力が唯一許されている5kmのコースにチームとして出場しました。障害物がクリアできない場合はバーピーを30回こなさなければいけないのですが、5kmのコースでは仲間が障害物をクリアできなかった場合にバーピーの回数をチームのメンバーで分け合ってペナルティを消化することができます。

障害物がクリアできなかった際に課されるバーピー。

最悪なのは力を振り絞って障害物を進んでいる途中で失敗してしまった場合。二重の苦しみを避けるために、あえて障害物に挑戦せず最初からバーピーを行う人もいました。動画だと簡単そうに見えますが、今まで一度もやったことのない人はぜひ試してみてください。5回ぐらいで「えっ、ちょっと待ってこれキツくない?」となるはず(笑)スパルタンレースでは障害物を失敗する度に30回その場でこれをやらないと先に進めません。

今回は恩師のマイクさんと、このイベントをきっかけにお近づきになった同じく通訳であるフリィさんの3人でチームを組んで参加しました。フリィさんのお名前は以前に何度かSNSでお見かけしたことがあるものの、全く接点が無く初対面だったので実は直接お会いするまで緊張してました。お話してみるととても気さくな方で、レース中も終始楽しく伴走させていただきました。マラソン大会に出場されるぐらい普段からよく走ってらっしゃるようで、この場でフリィさんに白状するとついていくのが大変だった場面がありましたw

余裕の表情でスタート地点へと向かう3人。
眉間に皺を寄せ睨みを利かせる男2人には輩感さえ漂います。
しかし、この後地獄を見ることになる。

お祭り的なノリで参加したため、事前にコースを確認したりどんな障害物があるのか全く調べたりせず当日を迎え、スタートの瞬間も「5kmなんて余裕っしょ!」と思いながら出走。しかし、このレースは道中になんと合計20もの障害物があり、しかも今回のコースは普段は冬にスキー場として利用されているガーラ湯沢(山)!そう、このレースは平地ではなく山を走るトレッキングレースだったのです!!

レース開始からいきなり600m以上高度を上げていく上り坂のコース設計となっていて、次第にそのヤバさに気づくも時既にお寿司。いや遅し。もうやるしかりません。めちゃくちゃ重いバケツや砂袋(約30kg)を担いでその場を100mぐらい無意味に往復したり、重りを引っ張ったり、時にはあまりの辛さに「ピラミッドを建築した古代エジプトの奴隷労働者たちもこんな感じだったのかな?」と現実逃避的妄想に思いを馳せながら苦行をこなしていきます。



当時はビールが振る舞われていたというから、古代エジプトの奴隷労働者の方がまだマシかもしれない(笑)

しかも我々の走った時間帯は雨に降られながら走る泥まみれのマラソンとなり、障害物は雨で滑りやすくなっていた。そのため、失敗→バーピーの参加者が続出。極め付けは、数々のキツい障害物をくぐり抜け「もうそろそろゴールか!?」と思った頃合いに登場した上り坂。心が折れそうになりました。冗談抜きで45度ぐらい角度のある坂道で、その上先が見えないぐらい距離が長く、途中からふくらはぎがピクピク悲鳴を上げました。マジで山のど真ん中で動けなくなるのではないかと焦りました。

ひたすら長い上り坂。写真だとそんなにキツい勾配に見えないのが腹立たしい(笑)

ひたすらこの光景を目にしながら頂上を目指して歩き続けるわけですよ。そして、「やっと終わった・・・(ゼーゼー)、あとは下りだ・・・!(ゼーゼー)」と、息も絶え絶えで頂上への一歩を踏んだ瞬間に眼前に広がるのは、更に先が見えない上り坂。心がえぐられる。

このレースは仲間と一緒に参加した方が精神的に楽だろうな、と感じながらマイペースで走るマイクさんを一人残してフリィさんと二人で協力しながら進む。仲間が障害物をクリアできたら自分も嬉しくなるし、一人で走るのは辛すぎる。
・・・マイクさん、置き去りにしてすいません(笑)

ヒイヒイ言いながら重りを担ぎ、障害をよじ登り、地を這い・・・最後は炎の上をジャンプしてゴール!
3時間弱で完走。この時、マイクさんははるか後方で絶望の登山中・・・(笑)

しばらくしてマイクさんも無事完走!

走っている途中はあまりの辛さに「もう2度とやるか!」と思うのですが、ゴールして完走記念のメダルとTシャツを貰った時の感動と達成感はひとしお。小一時間後にはもう再挑戦したくなっていました(笑) 5 KM that will change your life(=人生を変える5km)」というキャッチフレーズの意味がわかった気がします。ネットで検索してみると、このレースのために普段からトレーニングをしている人もいるようで、このイベントにハマる人がいるのも完走した今なら納得。既に「今度は10kmに挑戦しよう!」とマイクさんとフリィさんと話しているので、多分来年も出る気がする(笑)興味のある方はぜひ一緒に走りましょう!

世界各地で頻繁に開催されているようなので、海外の友達といつか現地で一緒に走るのも今後の夢の一つになった。う〜ん、この5kmで俺の人生も変わってしまったかもしれない・・・!


久しぶりの屋外スポーツを楽しみつつ、同業の先輩たちとの一風変わった交流の機会にもなり、非常に充実した週末を過ごすことができました。マイクさん、企画ありがとうございました。フリィさん、初対面にもかかわらず仲良くさせていただきありがとうございました。

そして、スパルタンレースが日本に初めて上陸した時に実は仕事で関わっていて、今でも楽しみながらその関係を大事にし続けるマイクさんを改めてリスペクト。
苦しんだ末に貰った完走記念メダル。それなりの思い入れがある。

2021/07/03

ゲームのエンドロールに名前が掲載されました

 ご無沙汰しています!かなり久しぶりのブログ更新。前回更新したのは・・・2015年4月でした。

ピースボートに乗る直前の記事ですね。当時は通訳になるために修行としてピースボートに乗ったのでした。

細かい紆余曲折は割愛しますが、簡単に説明するとあれから無事に通訳としてのキャリアをスタートすることができ、どうにか今日まで生きています。

久しぶりの更新なので生存報告も兼ねて簡単に報告。この度、通訳者・翻訳者として仕事で関わったゲーム会社SEGAさんの新作「PSO2:NGS」(NGSと書いてニュージェネシスと読みます)のスタッフロールに名前を掲載いただきました!

PSO2:NGSは6月9日に全世界同時公開されたオンラインRPGで、日本で8年間運営されていた前作「PSO2」を大幅にパワーアップした新作です。

エンドロールの3:43ぐらいで名前が出てきます。嬉しい。


もともと幼い頃からゲームは好きで、いつかゲーム業界で仕事ができたらな・・・と当時から思っていたのだけれど、長らく目指していた通訳者・翻訳者としてこの業界に関わることができたことを非常にありがたく思っています。しかもいつの間にか名前が記載されていたので嬉しいサプライズでした。普段、消費者としてドラマや映画などを鑑賞する時はエンドロールにあまり注意を払うことはないものですが、いざこうして制作チームの1人としてクレジット表記されると感慨深いですね。


話は変わりますが、クレジットといえば、先日、大学時代の友人が立ち上げた会社がNHKワールドに特集されていました。BonZuttner(ボンズットナー)という会社で、オフショア開発を活用した受託開発のITベンチャーです。


ぜひ動画を見てみてください。

ハフポストにも紹介されていました。

シリア難民が日本企業のIT開発。ビジネスでシリアの復興に挑む、日本人起業家の思い


大学生の頃から難民支援の活動がしたいと常々口にしていたのですが、それ以上にアホなことばかり言っていた当時の彼からは想像もつかない、一角のビジネスマンとしての佇まい・・・。まさに「男子、三日会わざれば刮目して見よ」という感じ(笑)。

それは冗談として、夢や目標を語ることは誰でもできるけど、その実現に向かって行動できる人は少ないものです。だからこそ、身近な存在で行動を起こしている人を見ると、応援したくなるし怠け者の自分にとってもいい発破になります。俺も頑張らねば。

ということで、それに負けじとも俺もそれなりに仕事をしていますよ、という近況報告でした。

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