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2023/05/28

嘉手納外語塾にキャリアトークに行ってきました

先日、沖縄県内の先輩通訳者である宮里さんにお誘いいただき、嘉手納外語塾のキャリアトークというイベントに講演者として一緒に参加して生徒のみなさんと交流してきました。
この学校は嘉手納基地の近くに位置しており、高校卒業後の若い方たちを中心に、20人程度の学生が少人数制で英語を学んでいます。今回は生徒のみなさんに、通訳という仕事の紹介、英語学習のコツ、そして卒業後の進路に関して僭越ながら色々とお話をしてきました。

社会人になると10代の年齢の方と交流する機会はほとんど無くなってしまうので、個人的に楽しみにしていたイベントでした。てっきり、当日までは塾側(担当教員)と打ち合わせなどを進めるのかと思っていましたが、打ち合わせから当日の進行まで塾側はほぼノータッチで、生徒の自主性に任せていた様子。我々はずっと代表の学生お二人と連絡を取っていました。後で話を聞くと、このお二人は自ら運営役に名乗り出たらしい。いやー、すごいですね。私なら絶対に面倒くさがってやらないのに・・・!

運営役のお二人だけでなく、当日初めてお会いした他の生徒のみなさんもハキハキとされていて、将来の目標や進路についてもある程度考えがある方が多かった印象でした。それぞれ色んな興味関心があり、自己紹介を聞くのが面白かった。自分が同じ年齢の頃はここまでしっかりしていなかったような気がします。

 講演では、現場の写真や資料を見せつつ、宮里さんとアレコレ裏話も交えながら通訳の仕事について紹介し、また、事前に生徒にヒアリングしたアンケートをもとに、英語学習に関する質問に答えたり、卒業後の進路について話をしたりしました。
ユニークだったのは、この塾が嘉手納基地の近くにあるということもあってか、「英語を使った仕事がしたい」という気持ちで米軍基地内での就職を考えている生徒が多かったこと。那覇では米軍基地や米兵を見かけることが少ないので、このような進路選択の発想は少ないのではないかと、興味深く感じた。他にも、やりたいことが見つからない、とか、自分が何に向いているのかわからない、という生徒もいらして、「そりゃそうだよな、社会に出る前に社会とどう関わるかなんて考えられないよな。無理ゲーだよ!」と学生だった当時の自分の気持ちを思い出しました。私はどちらかというと大学生時代に就職活動をテキトーにやってしまったクチなので、進路や就活を考えることの面倒くささはよくわかります。 

これは20代を過ぎてからじゃないと理解するのは難しいかもしれないけれど、仮に、就活に失敗したり、後で後悔したりしたからといって、人生が終わるわけではまったくないし、むしろ20代のうちはいくら失敗してもいくらでもやり直しがききます。焦らず、悩みすぎないでほしいなと思う。仕事でも、プライベートでも、何でも、とにかく自分が興味のあることに色々手を出してみればいつか道は開けるでしょうから。 

個人的に力説したのは、進学・就職を問わず、地元である沖縄を出て、県外や海外で生活をすることの重要性。自分自身を振り返ってもそう思うのだけれど、やはり、地元にいるだけでは得られない学びや経験、出会いというものは沢山あるし、そういったものの蓄積が新しい視点を養うことに繋がると思います。ぜひ、将来設計を地元だけに絞って考えず、若いうちに新しい環境に飛び込んでみることを一度は選択肢に入れてほしい。そしていつか将来、地元に貢献したいという気持ちが彼らの中に生まれると良いなと、おじさんの私は思いました。

でも、「地元に貢献しなさい」とか「世の中の役に立ちなさい」っていう周囲の大人の言葉は、自分の人生の道筋をハッキリさせるので毎日精一杯な若いうちはうるさいとしか思わないでしょうから(私がそうだった)、まずは自分のやりたいこと、やってみたいなと思うことに我慢せず挑戦して、自分が楽しいと思える生活を送れるようになってほしいなと生徒のみなさんと語りながら感じました。
他にも、宮里さんと私で色々とそれぞれの人生を振り返ってアドバイスっぽいものや意見をお伝えしたのだけれど、どれか一つでも彼らの役に立ったなら幸い。 私も彼らに負けないように、キャリアを積みながら充実した日々を送れるようにしよう、とフレッシュな気持ちになった一日でした。

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