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2012/07/12

滞在10日目だが外国にいる気が全くしない件

こっちに移って10日余りが経った。2日に入国して、国内線に乗り換えブリスベン入りしたのが3日。到着直後からしばらくは結構バタバタして焦っていた。
というのも、日本では3日~7日の5日間のみしかホステルの予約をとらずに入国していたため、その間に新居を探す必要があったのだ。当初は語学学校の提供するホームステイを利用しようと思っていたのだけど、高すぎて断念(一ヶ月に10万円も取られる!)。「普通の人には絶対にオススメしないけど、証さんなら『多分』大丈夫」という日本ワーキングホリデー協会の担当者からのアドバイスに賭けて入国していたのだった。9日から語学学校での2ヶ月間の授業が始まることになっていたから、つい最近まで「学校が始まるまでに家を探さないと・・・」と結構ヒヤヒヤしながらホステルで過ごしてました。

結果的には、市街地から徒歩30分圏内の場所にいい物件を見つけることができました。今はコロンビア人2人、フランス人1人、中国人1人と韓国人1人の計5人と共同生活を送ってます。この家で過ごすのは今日で5日目かな。この記事も今その家で書いてます。

語学学校での生活も今日で4日目を迎え、だんだん生活リズムが落ち着いてきたのだけど・・・全く外国にいる気がしない!!ちょっとショック。なーんか、関東から車で数時間程度離れた日本国内の別の場所で過ごしてるような気がするんだよねえ・・・。沖縄の米軍基地の中で生活してるかのような。イマイチ刺激を感じない。なぜなんだろーか。もしかしたら、関東と変わらないぐらい発展した都会に身を置いているからかもしれないなぁ。ブリスベンの市街地は東京と変わらないぐらい発展していて、何でも揃ってる。・・・入国した初日から「何コレヤベー!!!!」っていう衝撃を1メートル毎に受けるのを期待してたんだけど>< 

外国っぽさを感じる建物は沢山あるんだけどねえ・・・。
ブリスベンの市街地


 もちろん、面白いなーと感じることもいくつかありましたよ。例えば・・・

横断歩道の注意書きの歩行者がやたらマッチョなオージーだったり。オージーは骨太すなぁ。ハルクかお前ら。


やたら肩身の狭そうなエレベーターの男性。
そして「Lift」の文字。入国して最初に触れたブリティッシュイングリッシュ!国内線のターミナルでこれを発見した時には「もうオーストラリアにいるんだなー」と感じました。 


面白かったのが、スーパーのバナナにプロテクターが装着されてたことw
先端についてる赤いやつがプロテクター。薄いゴムだった。 


そして天気予報がやたらカッコいいね!


ここ数日のブリスベンは雨続きです。
6つの州と1つの島を領土に持つオーストラリアの天気予報では、最初に州ごとの細かい天気を見ていって、最後にオーストラリア全体のその日の天気を確認します。 

そうそう、ちょっと意外でびっくりしたのが、想像していた以上に自分の英語が通じる&相手の英語が理解できるということ。入国する前は自分の英語は全くダメダメでなーんも通じない上に相手の英語も全く聞き取れないだろうなーと思ってただけにちょびっとびっくりした。・・・まぁ、これだけ長いこと英語勉強してて全く通じなかったら通訳とか言ってる場合じゃないだろって感じなんだけど。日本でしか勉強してなかったからコミュニケーションに苦労するだろうと思ってた。けど、銀行の口座開設もスムーズにできたし、英語が通じる国であればとりあえず住む分にはどこに行っても苦労しないレベルの英語力が今の自分には備わっているだな、という客観的な感触を得ることができました。もしかしたら、これこそがまさに「外国にいる感」を得られない原因なのかも。これについてはもっと色んな場所に行ってみないとわからんなー。ド田舎に行って方言バリバリのオージー英語を聞いたら外国感を感じるかも。入国10日目にして既に若干退屈気味なのでどこかブリスベンの面白い場所を知ってたらコメントで教えてくださいw

今日のところはここまで!次回はホステルでできた友達との写真でも貼ります。ネタは色々あるからちょこちょこ書いていくようにします。日本では見られないものを発見するたびに写真を撮ってるしね。今後しばらくは今日の記事のような「ちょっとしたカルチャーショック」を紹介していく感じになるかも。せっかく人生初の海外生活を送ってるんだから、普段から目を尖らせて些細なことにも気づけるようにして、そこから何かを感じ取ったり考えたりすることができたらいいな~と思ってます。 じゃあの!

2012/07/03

感謝感謝ってあんまり言いたくないんだけどさぁ・・・

「出発前に記事書くよ!」と散々言いふらしてたくせに、初の海外長期滞在ということもあって部屋の片付けが遅々として進まなかったせいで(80Lのバックパックじゃ入れたいものが全然入らん!)、結局出発前に記事を書くことができなくなってしまった。みんな、ごめんw 今、この記事は成田空港行きのリムジンバス・・・とジェットスターの機内で書いてます。でもよく考えると、これってかなりノマドですね。前のブログでも記事は殆ど外出先で書いていたけど、今後はこれまで以上にノマドを実践していくことになりそう。楽しみ。
タイトルのことなんだけど、俺は性格がひねくれた人間だから、感謝の気持ちを普段からしょっちゅう言いまくってるような人間には、どうしても「言うほど感謝してねーだろ!」と心の中で思ってしまう。なんか、その言葉を口に出して言えば言うほど安っぽく聞こえるんだよね。だから、今の自分が周囲に対して抱いているこの感謝の気持ちを客観的に考えると、そんな自分の性格との矛盾に嫌でも気づかされて自己嫌悪に陥ってしまう。「みんなありがとう!でも悔しい・・・!ぐぬぬ///」みたいな笑。 煩悶している。 それぐらい、日本を離れる気持ちを固めてから今日に至るまでの間に、数えきれないぐらい、今の自分が多くの人や状況に支えられているということに気づかされた。その事実と気持ちをまず最初にこのブログに書いておかないと、きっとダラダラ過ごしてしまうし、これだけの支えに感謝の気持ちを述べておかないのは最低だ。・・・ああ、だんだん嘘っぽく聞こえるw

1. 通翻クラスタの先輩たち
ツイッターを通して知り合うことができた、通訳者・翻訳者、コーディネーターのみなさん(通称通翻クラスタ)。人生の先輩たち。勇気を出して飛び込んだオフ会をきっかけに、リアルでの関係にまで発展させていただけた。彼らは同業者たちとの交流や情報交換を基本的な目的としてツイッターをやっているから、本来はプロでもないただの小僧の俺なんて相手にしなくても良いはず。むしろ時間の無駄でしかない。それにもかかわらず、いつも嫌な顔一つせずに、俺の無知な質問にも気さくに応えてくれる。俺がブリスベンやメルボルンに行く予定だと話したら、現地に滞在されている翻訳者を紹介してくれ、紹介いただいた方には「ブリスベンで通訳セミナーやるからおいでよ!」と誘ってもらったり、現地での携帯電話番号を手渡してくれた。

その上、つい最近はわざわざ俺のために(本当は違うかも・・・w)、スイーツ好きの女性翻訳者数名がスイーツ送別会を開いてくれた。「15時から仕事があるから途中まで参加します!」と忙しい中来てくださった方もいた。正直、「何でここまでしてくれるの?おかしい。」といつも思ってる。そう思うぐらい本当によくしていただいている。通翻クラスタの先輩たちは殆どがフリーランスだから、24時間、いつでも自分の裁量で好きな時に仕事をされている。つまり、逆の言い方をすれば仕事をしていない間は機会損失が発生している。わざわざそんなコストを支払ってまで、俺のあの長ったらしいブログを読んでくれたり、俺のために送別会を開いてくれたり・・・。

自分が目指している人生を走っている先輩たちにこんなに良くしてもらっている俺は、本当にラッキーだと思う。


メルボルン在住の@au_amanekoさんの一時帰国に合わせたホームパーティー。電話番号を頂いた。ブリスベンの丸岡さんにはSkypeでご挨拶させていただいた。「向こうでも通(翻)訳者に会えたらいいな・・・」と密かに期待していたから、旅立つ前からこうして繋がりを持てたことは嬉しい。


ホームパーティーの場でお菓子が好きだと話したら送別会としてスイーツ会(女子会)を開いてくださった。大人の女性の女子会に男一人(もはや男の子でしかないw)で参加したからちょっと緊張した笑
いままで同業者向けのオフ会に俺が飛び込む形で先輩たちとお会いすることは何度もあったけど、この時は俺のために、しかも彼女たちの方から企画して集まってくださったから、本当にびっくりした。ありがとうございます。


以前沖縄で活動していたことから、自ら「ねーねー」と名乗り姉貴分としていつも俺の面倒を見てくれるマミ姉さん。感謝してます。

2. 友人たち
友達たちも俺のために送別会を企画してくれた。俺はいつも、空気なんてものはある意味壊すために存在するものだと思ってるから、好き勝手な言動を見せてる。人より好き勝手にしてるから、その分人を傷つけるような言動も沢山見せてきたと思う。だから、こんな俺のために自ら幹事を買って出て会社員として忙しく働きながら送別会を企画してくれて、そしてそれに20名超も集まってくれたのは今でも信じられない。あの場でも、「みなさん今日来る場所間違ってませんよね!?大丈夫ですか?」と冗談で確認したほど。中には、数年前にたった一度mixiのオフ会で会っただけにもかかわらず、餞別を渡すためだけに予定の合間を縫って顔を出してくれた方もいた。ありえない。本当にありがとう。



そして、これは今でも理解不能なんだけど、なぜかみんなから山ほど餞別を貰った。なぜか花束までw 送別会をやるのはまだわかるけどさ・・・。別に俺結婚したわけでもなく、たかだか一年か二年日本を離れるだけなんですけど!?むしろ大学の友達の間では海外生活を送ったことのないやつの方が珍しいぐらいで・・・。なんかもうハードル上げられ過ぎてマジ怖い。花束を受け取った瞬間、「あ、これはもう下手な理由では帰れないな」と悟った。幹事のニッシー、ちりこ、そして来てくれたみんな、ありがとう。

3. 家族、母親、師匠、高校時代の先生
高校選びも、大学進学のために沖縄を離れることも、会社を辞めることも、そしてオーストラリアに旅立つことも、全部自分の意思で決断してきた。やりたいことや目標のために。これだけ並べてみれば、自分一人で人生をカッコ良く切り拓いているかのように見えるけど、それらを実現できたのも支援してくれた人たちがいたからこそ。通訳という世界を初めて知ったのは、あらかじめ学校から提示された選択肢を無視して、希望欄に「通訳・翻訳」と書いた俺のイレギュラーな紙を真面目に対処してインターンシップ先を探してくれた高校時代の先生のおかげだし、彼女が後に俺が師匠と呼ぶことになる通訳者に出会わせてくれた。そして、師匠を通して、通翻クラスタの先輩方と繋がりを持つことができた。
そうした全てに一切口を出さず、「あなたの人生だから」と見送ってきてくれた母親。今日、叔母の家から空港へ出発する直前の電話で「母親としては安全に生きてほしいけど、危険な道を選ぶのもあなたの人生だから、夢のために頑張ってね」と言われた時には涙が出そうになった。俺は決して生きているのではない。生かされているのだと思う。長年居候させてもらっていた叔母にも何度も迷惑をかけたと思う。一人っ子で片親で育てられたから、家事をすることを全く知らなかった。そのせいで何度イライラさせたかわからない。早く経済的に自立したい。自分のやりたいことでメシを食えるようになりたい。それがどれだけ難しいことか。俺はもっともっと努力しなきゃいけない。

4. 今のこの時代にこの年齢で生きているという事実
ツイッターやFacebookといったネットのサービスが登場し、ネットでも実名で行動することが当たり前になってきた今の時代。もちろん、メリット・デメリット両方あるけど、俺がこの状況から受けている恩恵は計り知れない。ツイッターがなかったら俺はマミねーねーをはじめとする先輩方と出会えていないし、師匠のことを師匠と呼んでいないだろうし、業界のことも今以上に知らなかった。IJETやJTF翻訳祭なんてイベントの存在も知らなかっただろう。今では、今日という時代のおかげでこうしたイベントを知り、参加することができているし、参加できない場合でも自宅からライブ中継を通して勉強させてもらうことができている。
俺が周りの友達たちにことあるごとに「ブログ書け!」とか「ツイッターでもっとガンガン自分から知らない人と絡んでいかないと!」と言っているのはこうした理由から。俺の周りにも、正社員の道を選ばずに目標のためにもがいている奴らが沢山いるから、こうした時代の流れを理解して積極的に活用して欲しいと強く願っている。俺たちは素晴らしい時代に生きている。しかも、30代でも40代でもなく、20代前半という年齢で。だから、俺は今のこの時代にこの年齢で生きているという事実に感謝している。理不尽な処遇に遭う可能性は限りなく希釈され、後は己の努力のみの世界になりつつある。

オーストラリア。ワーキングホリデー。期待ももちろんあるけど、不安も大きい。通訳者や翻訳者になるという目標を達成するために俺なりに考えて選んだ選択肢だから、今の自分に足りないものを獲得できると睨んで下したこの決断にはそれなりに自信を持っている。・・・けど、やっぱりそんなかっこいいこと言っても不安だよー! だって人生初の海外暮らしで一人ぼっちだし。色んな不安がある。特にお金。そういう気持ちが大きかったから、出発数日前には、色んな人に「もしたった一週間で涙目になって帰ってきたら、その時は何も言わずそっと俺を抱きしめてくれ」なんて冗談ぽく言ってた。今考えると、これは保身の言葉で、本当にそうなった時の逃げ道を作ろうとしていたのだと思う。
でも、今さらそんな根拠の無い不安についてうだうだ悩んでてもしょうがないんだと気づいた。もうこの日が来ちまったんだから、今日までの時間を後悔しても時間の無駄だ。あとは向こうでどうにかするしかない。やるしかない。でもその代わり、もし本当に、一週間後、あるいはたった一ヶ月で帰って来るようなハメになった場合には、そのこと自体を、胸を張って、決して卑屈にならず、笑い話として送り出してくれた仲間や先輩たちに報告できるようにしよう。そう思った。今のこの条件でベストを尽くして不安と闘うしかない。やれることは全部やる。それでも駄目なら、それでいいじゃん。やれることをやり尽くしたなら、きっとどう転ぼうが納得できるはずだし、堂々と帰国できるはずだと思う。それを実践するには、これまでの24年の人生で形成されてきたガキの貯金のようなプライドを捨てなきゃいけないだろう。

・・・多分、この考え方はきっと男として人生で重要な考え方で、今の俺に不足している部分じゃないだろうか。通訳、翻訳、英語に関係なく、このワーホリでは人生で大事な教訓にも目を向け、学びとっていきたい。 俺は色んな人や環境に支えられている。それらを裏切るようなことは絶対にしてはいけない。常に誠実でありたい。これから直面するであろう困難の過程で、くじけそうになったり、だらけそうになったりした時にそのことを思い出し、自分を奮いたたせるために、現地での活動を開始する前にまず先にこの記事を書いておきたかった・・・のだけど・・・ww

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